
WHAT IS ABU DHABI
アブダビという都市
アラブ首長国連邦(UAE)の首都であり、7つの首長国の盟主。国土の約87%と石油埋蔵量の9割超を保有する、UAEで最も大きく、最も豊かな首長国です。ドバイまで車で約1時間。派手なドバイの影に隠れてきた「静かな盟主」が、いま世界経済の主役へと歩み出しています。
外国人に不動産市場が開かれたのは2019年。ドバイに17年遅れて始まったこの若い市場に、いま世界の資本が流れ込んでいます。人口は年+7.5%で増え続け、2025年の不動産取引総額は前年比+44%の1,420億AEDと過去最高を更新。2026年上半期はさらに+112%と加速しています。
政治・資本・エネルギーの中枢。大統領は代々アブダビ首長
文化・エンタメ・金融と、島ごとに役割を持たせた開発
投資ゾーン内で外国人が完全所有(フリーホールド)可能に

01 — THE CAPITAL
アブダビとは、どんな都市か
アブダビはUAE(アラブ首長国連邦)の首都であり、7つの首長国の盟主です。国土の約87%、石油埋蔵量の9割超を保有し、UAEの大統領は建国以来アブダビ首長(ナヒヤーン家)が務めています。1971年の建国以来、石油収入を政府系ファンドと都市インフラに振り向け続けてきた結果、いまやGDPの56.8%を非石油部門が生み出す産業構造へ転換しました。S&PはAA、Moody’sはAa2と、日本国債を上回る格付けを与えています。
市街はペルシャ湾に浮かぶ島々で構成され、文化のサディヤット島、エンタメのヤス島、金融のアル・マリヤ島とアル・リーム島というように、島ごとに役割を持たせた計画都市であることが最大の特徴です。人口414万人のうち8割超を外国人居住者が占める国際都市で、公用語はアラビア語ですが、行政・ビジネス・医療・教育のほぼすべてが英語で完結します。NYU・ソルボンヌのアブダビ校、ハロウ校やクランリー校といった英国系インターナショナルスクールが揃い、家族での移住先としての受け皿も整っています。

出典:SCAD/アブダビ政府メディアオフィス/S&P・Moody’s(2025年)
02 — WHY ABU DHABI
世界の富が集まる理由

Numbeoの Safety Index で2017年版から10年連続の世界1位。2026年版のスコアは89.0で、2位以下を引き離しています。資産を持つ人ほど安全に価値を払う ── 富裕層の移住先に選ばれ続ける最大の理由です。

ADIA、Mubadala、ADQなど8ファンドの資産総額は約1.7兆米ドル。Global SWFはアブダビを「政府系ファンド資産で世界一裕福な都市」と認定しました。都市開発が景気に左右されない理由です。

ディルハムは1997年11月から1米ドル=3.6725AEDに固定。アブダビの不動産を持つことは、実質的に米ドル建て資産を持つのと同じ為替特性を意味します。

Global SWFが2024年10月時点で集計した都市別の政府系ファンド運用資産では、アブダビが1兆6,740億ドルで世界第1位。2位オスロ1兆6,680億ドル、3位北京1兆3,420億ドル、4位シンガポール1兆1,350億ドルが続きます。同じUAEのドバイは490億ドルですから、その約34倍の規模です。
この資本を担うのはADIA(約1兆ドル)、Mubadala、ADQなど8つのファンド。運用益が道路・空港・美術館・大学・住宅といった都市インフラへ継続的に投下されるため、アブダビの開発計画は景気変動や一社の資金繰りに左右されにくい構造になっています。BlackRock、Apollo、Morgan Stanleyといった世界の運用大手が相次いで拠点を置いているのも同じ理由です。
出典:Numbeo Safety Index 2026/Global SWF/Henley & Partners/ADGM公式/UAE中央銀行
03 — MARKET
2019年に開かれた、若い市場
2019年4月、アブダビ首長国法第13号が発効し、指定の投資ゾーン内で外国人が不動産の完全所有権(フリーホールド)を取得できるようになりました。それ以前は最長99年のリース権どまりで、外国人が資産として持てる市場ではありませんでした。ドバイの市場開放は2002年ですから、アブダビはその17年後をなぞり始めたところです。ドバイが20年かけて通った道を、アブダビはこれから歩きます。
投資ゾーンは2026年上半期時点で50ゾーンまで拡大しました。取引は監督官庁ADREC(アブダビ不動産センター)に登録され、所有権はオンラインの公的台帳で管理されます。2025年の買い手の国籍は116カ国に達し、海外直接投資は前年比+309%。市場そのものが「地元の富裕層のもの」から「国際的な投資対象」へ性格を変えつつあります。
それでも価格水準はドバイ平均を約10%下回ります。同じUAE・同じドル連動通貨・同じ税制でありながら、首都で、政府系ファンドの本拠地で、供給が絞られている市場が、まだ割安に置かれている──これが現在のアブダビ市場の基本構図です。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 2025年の取引総額 | 1,420億AED(前年比+44%・過去最高) |
| 2026年上半期の取引総額 | 1,170億AED(+112%) |
| 取引件数(2025年) | 42,814件(+52%) |
| 投資ゾーン数 | 50ゾーン(2026年上半期) |
| 投資家の国籍数 | 116カ国。海外直接投資は+309% |
| ドバイ平均比の価格水準 | 約▲10%(割安) |
年20%超の上昇はアパートメント市場・主要投資ゾーンの実績であり、市場全体・全物件を保証するものではありません。ヴィラは+7.8%にとどまり、一部エリアでは下落も観測されています。過去の実績は将来の成果を保証しません。
出典:REIDIN/Knight Frank(2026年7月)/Bayut/ADREC
04 — RENTAL YIELD
利回り8〜10%の根拠
利回りを押し上げているのは、入居者の質と回転の速さです。借り手の中心は企業が住居手当を出す駐在員層で、ADGMや政府系企業の採用増がそのまま需要になります。Aldarの投資ポートフォリオの入居率は2025年に96%、住宅賃料は2026年4月時点で前年比+12.0%。空室期間が短く、賃料改定も上向きという、インカム投資には素直な環境です。
一方で、高級エリアほど利回りは下がります。サディヤット島は4〜5%台で、ここは値上がり益を狙うエリア。利回りを取るならアル・リーム島やヤス島、アル・リーフといったミッドレンジという住み分けになります。なお表記はグロス(管理費・サービスチャージ控除前)で、実際の手残りは物件の管理費水準によって変わります。
利回りはグロス表記で、管理費等の控除前です。2026年6月、ADRECは賃料高騰対策として値上げの一時凍結を導入しました。
出典:Bayut/REIDIN/CBRE
05 — SUPPLY & PROTECTION
供給を政府が管理し、代金を制度が守る
不動産市場の最大の敵は供給過剰です。値上がりも利回りも、結局は需給で決まります。アブダビは政府が土地と開発計画を握り、供給量そのものを統制しています。人口は年+7.5%で増える一方、住宅ストックの増加率は年3.3%。需要の伸びが供給の伸びを2倍以上上回っている構図です。
数字で見るとさらに明確です。2026年の新規住宅供給はドバイが約12〜13万戸に対し、アブダビは約0.65〜1万戸。市場規模を考えても一桁違います。開発の主体がAldar・MODONといった政府資本デベロッパーに集中しているため、民間デベロッパーが競って供給を積み増す展開になりにくいのも構造的な特徴です。
そのうえで、買主の資金は制度で守られます。オフプラン(建設前販売)の購入代金はデベロッパー本体ではなくADREC承認銀行のプロジェクト専用エスクロー口座に入り、工事進捗が20%に達するまで1ディルハムも引き出せません。デベロッパーが倒れても、この資金は債権者から法的に隔離されます。2025年の新法(Law No. 2 of 2025)では、遅延・中止時の補償比率と返金手続きも明文化されました。
オフプライン購入代金の流れ ── エスクロー法制
オフプラン(建設前販売)の購入代金は、デベロッパー本体ではなくADREC承認銀行のプロジェクト専用エスクロー口座に入金されます。デベロッパーはこの資金を工事進捗20%に達するまで1ディルハムも引き出せません。
ADREC承認銀行の専用口座へ入金
デベロッパーの債権者からも隔離
それまで引き出し不可
マイルストーンごとに建設費として
補償比率・返金手続きを法定
倒産リスクがゼロという意味ではありません。政府系資本のデベロッパーと、代金が国の監督下で保全される法制度の組み合わせにより、買主の資金リスクが制度的に抑えられているということです。
出典:Abu Dhabi Law No. 3 of 2015/Law No. 2 of 2025/ADREC公式/Knight Frank
06 — TAX & VISA
固定資産税ゼロ、相続税ゼロ。そして10年ビザ
保有中の固定資産税はありません。売却益への課税も、賃料収入への個人所得税も、相続税・贈与税もありません。取引時に物件価格の約2%の登記料を一度払えば、以後の現地での税負担は事実上ゼロです。日本で同じ物件を持てば、固定資産税・都市計画税が毎年かかり、賃料は総合課税、売却益には譲渡所得税、相続時には最大55%の相続税がかかります。
そして10年のゴールデンビザ。AED 200万(約8,600万円)以上の不動産を保有すれば、本人・配偶者・子が10年間有効の居住ビザを申請でき、更新も可能です。オフプランでも支払済額がAED 200万以上であれば対象になります。居住実態を求められないため、日本に住んだまま取得して、必要なときに滞在するという使い方ができます。
注意点もあります。日本居住者である限り、日本の居住者課税(賃料の申告、5,000万円超の国外財産調書)は免れません。また、個人ではなく法人・事業として保有する場合はUAE法人税(9%)の対象となることがあります。「UAEだから無税」ではなく「現地の税負担がゼロ」という理解が正確です。
| 項目 | アブダビ | 日本(参考) |
|---|---|---|
| 保有時:固定資産税 | なし | 評価額の約1.7%/年(都計税含む) |
| 賃料収入への所得税 | なし | 総合課税(最大55%) |
| 売却益への課税 | なし | 譲渡所得税 約20〜39% |
| 相続税・贈与税 | なし | 最大55% |
| 取得時の登記料 | 約2%(一度のみ) | 登録免許税・不動産取得税ほか |
- ・AED 200万以上の不動産保有で申請可(10年間有効・更新可能)。配偶者・子の帯同可
- ・オフプランは支払済額がAED 200万以上であれば対象
- ・申請はアブダビ居住者オフィス(ADRO)/TAMMポータル経由
日本居住者には日本の税制(国外財産調書等)が適用されます。法人・事業としての保有はUAE法人税(9%)の対象となる場合があります。具体的な税務は必ず専門家にご確認ください。
出典:ADRO公式/UAE連邦法人税法/国税庁公表資料
07 — AREA GUIDE
島ごとに、性格が違う
アブダビは島の都市です。島ごとに役割と個性があり、値動きの性格も、入居者の層も、狙うべき出口も変わります。値上がり益を狙うのか、利回りを取るのか、目的によって選ぶ島が変わります。

ルーヴル・アブダビ、2025年開館のザイード国立博物館、teamLab Phenomena、そして建設中のグッゲンハイム・アブダビ。世界級の文化施設が徒歩圏に集まる最高級エリアです。NYUアブダビ校とクランリー校が島内にあり、9kmの白砂ビーチが続きます。㎡単価は首長国で最も高く、Baccarat Residencesなどブランドレジデンスの進出も相次いでいます。利回りは4〜5%台と控えめで、値上がり益で狙うのが基本です。

F1アブダビGPの舞台ヤス・マリーナ・サーキット、フェラーリ・ワールド、ワーナー・ブラザース・ワールド、ヤス・ウォーターワールド。2025年にはディズニーのテーマパーク進出も発表され、中東最大級のエンタメ集積が進みます。空港まで車で約10分、ヤス・モールとゴルフ場を抱え、観光需要と駐在需要の両方が取れるため、短期賃貸・長期賃貸のどちらでも回しやすいのが特徴です。

英米法準拠の金融特区ADGM(アブダビ・グローバル・マーケット)が置かれた金融の島。独自の裁判所と英国コモンロー準拠の法体系を持ち、運用資産残高は2024年に前年比+245%、2025年末時点の登録資産運用会社は171社に達しました。ヘッジファンドや family office の移転が続き、高所得の金融人材の流入がそのまま賃貸需要になります。市街中心部とサディヤット島の両方へ橋一本、利回りは6%台と、値上がりとインカムのバランスが最も取りやすいエリアです。

政府資本デベロッパーMODONが白紙から描く新しい島。長さ8kmのビーチ、サイクリングコース、スケートパーク、クライミング施設といったスポーツ・レジャー拠点と住宅が一体で開発されています。2024年以降に販売された区画は引き渡し前に完売するプロジェクトも珍しくなく、市街中心部から橋一本という立地ながら、いまだ開発初期の価格水準にあります。
08 — PROJECTS
取扱プロジェクトの一例
アブダビ政府資本デベロッパー ALDAR・MODON のプロジェクトです。最新の販売状況・価格は個別にお問い合わせください。
09 — FROM JAPAN
日本から、アブダビへ
成田からエティハド航空が直行便をデイリー運航しており、所要は約10〜11時間。時差は5時間で、サマータイムはありません。日本時間の夕方が現地の昼にあたるため、オンラインでの打ち合わせも無理なく組めます。2023年に開業したザイード国際空港の新ターミナルはヨーロッパ・アフリカ・アジアへの乗り継ぎ拠点としても機能し、日本人の短期滞在は入国時にビザ不要(30日)。現地では英語が広く通用し、外国人居住者が人口の8割超を占めるため、生活面のハードルは高くありません。購入・登記・賃貸管理はすべて現地で完結しますが、BITEXが日本語で一貫してサポートします。

ご検討にあたっての注意点
- ・不動産価格は変動します。過去の上昇実績は将来の成果を保証しません。
- ・AEDは米ドルペッグのため、円高局面では円換算の資産価値が目減りします。
- ・オフプランは引き渡し時期が変更される可能性があります。
- ・日本居住者には日本側の課税・申告義務(国外財産調書等)があります。
- ・本ページは2026年8月時点の公開情報・統計に基づく情報提供であり、投資勧誘を目的としたものではありません。
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